「ブレない」ことがマイナスに働くこともある

「ブレない」ことがマイナスに働くこともある

有言実行、初志貫徹など個人的に「ブレない」って生き方はかっこいいなぁと思います。

例えば、成功したスポーツ選手や起業家の話、映画や書籍などのコンテンツを見ると、「最初からブレずに道を信じて突き進みました」みたいなストーリーが多いです。

そのようなストーリーを見ると、自分もこのように「ブレずに真っ直ぐ進もう!」やる気になります。

しかし最近、「ブレない」ままで事業や仕事を進めると、逆にそれががマイナスに働く場合があることがわかりました。

今回のブログは、そのような「ブレない」ことがマイナスに働くことがあるので柔軟性も持っておいた方が良い、という気づきのメモになります。

VUCA時代は何が正解かわからない

なぜ「ブレない」という考えがマイナスに働くかというと、現在の環境変化の早さがあるためです。

VUCA時代と呼ばれるように、現在は環境変化が早く、予測ができない世界になってきています。

例えば、つい最近まで優良企業と呼ばれていた企業が突然の経営危機になったり、コロナのような市場環境をひっくり返す出来事が起きるなどです。

このように目まぐるしく環境が変わる現代において、「ブレない」考えはマイナスに働く場合があります。

なぜなら、計画時と、計画を実行し時間が経過した後では、その置かれている環境が変化している可能性があるためです。

最初の決め事にこだわっているとチャンスを逃すことがある

このような既に変化した環境の中で、最初の計画や決め事にこだわっているとチャンスを逃すことがあります。

例えば、新規事業やスモールビジネスを考えて実行してみた場合で考えてみましょう。

事業を進めていく中で、予定していた獲得計画通りに獲得が進まないなど、当初の想定とは違った形で事業が進んでいると気が付いたとします。

この時に、「当初の計画とは異なるため、当初の計画に近づけなければ」という捉え方と、「当初の計画とは違う=市場環境が変化してる?、またはそもそも狙いが違った?=新しいビジネスチャンスがある?」という捉え方ではその後の行動や最終的な決断にかなり違いが出るはずです。

「ブレない」という考え方だと、「当初の計画とは異なるため、当初の計画に近づける」という考え方になりやすく、その結果、新たなビジネスチャンスがあるのにそれらに気づけなかったり、無理な計画をそのまま遂行する方向になりやすいです。

実際に自分もこのような「当初の計画通りにせねば!」と考え、ビジネスチャンスや市場の変化に気づけないことがありました。
 ※外部の人間に相談した時に、自身が見えていなかった環境変化やビジネスチャンスをご指摘頂きました。

その時その時に応じた柔軟性が必要

このように色々考えてみると、これだけ複雑で変化が激しい世界では、「ブレない」という考えは自ら他の選択肢を減らしてしまう可能性が高そうです。

そのため、その時その時の状況に応じて環境の分析を行い、状況によっては計画を根本から見直すなどの柔軟性を持つことが大切なのではないかと思っています。

柔軟性を身につけるために

柔軟性を持つと簡単に言っても、実際どのようにすれば良いのでしょうか。

答えは特にないのですが、柔軟性=その場その場での適応できる能力、と定義してみると、まず必要な力は一つの物事を多角的な視点から見て考えることができる力かなと思います。

そのような力を手に入れるためには、やはり新しい情報や自分とは違う考えに普段から積極的に触れることが大切でしょう。

新しい情報や考えは意識的に収集しないと、触れる機会は少ないと思います。

特に自分とは異なる意見に関しては、積極的に情報収集した方がよさそうです。

例えば、「自分はこう思う」と考えた時に、それと反対の意見を調べてみるなど。

そうすると、自分では見落としていた情報や考えの視点を得ることができます。

また、人間は習慣の生き物のため、同じ行動を繰り返しがちです。

仕事でも日々の生活でもこれは言えると思っており、気づけば目的がよくわからないルーティンワークのようなものが出来上がっている可能性があります。

そのため、日々の仕事や行動の棚卸しを行い、それらの目的を見直す時間をとる方が良いと思います。

そうすることが、それがきっかけで市場の変化に気づけたりする場合があります。


今回のブログは以上になります。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

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